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知っておきたい! 「基礎体温」の基本と正しい測り方

妊娠を望む女性なら「基礎体温」を測ってみようと思ったことがあると思います。
でも、基礎体温とはどのようなものなのかや、測る目的、正しい測り方などについてはあまりわかっていないという方も多いのではないでしょうか。
基本的なことを理解していないと、せっかく小まめに基礎体温を測ってもあまり活用できないかもしれません。
そこで今回は、基礎体温の基本的なことについてご説明します。
そもそも「基礎体温」ってどんなもの?
「基礎体温」とは、身体を最も安静な状態にしている時の体温のことを言います。
女性には生理周期があり、生理の前後で分泌される女性ホルモンが異なるため、それぞれのホルモンの作用で基礎体温が上がったり下がったりします。
生理が来ると卵巣からエストロゲン(卵胞ホルモン)の分泌量が増えて基礎体温が低下します、これが低温期です。
そして脳下垂体から卵巣に向けて黄体化ホルモンを分泌するLHサージが起こると基礎体温がカクっと落ち、この瞬間を含めて16~24時間後に排卵が起きます。
その後はプロゲステロン(黄体ホルモン)によって徐々に基礎体温が上がり、高温期が2週間ほど続きます。
基礎体温から何がわかる?
基礎体温を測って記録することで、以下のようなことを知ることができます。
・排卵があるかどうか
基礎体温が低温期と高温期に分かれて2相になっているかどうかで排卵の有無を確認することができます。
・黄体機能が正常かどうか
低温期と高温期の温度差が0.3度以上あるかどうかや、高温期が10日以上あるかどうかから、黄体機能不全がないかを判断することができます。
・子作りのタイミングはいつか
排卵日を確認することで、妊娠しやすい時期を確認することができます。
基礎体温の正しい測り方

基礎体温は正しく計測しないと正しい基礎体温表になりません。
測り方の基本をしっかり守りましょう。
・朝起きたらすぐ測る
基礎体温を測るときに体を動かしてしまうと体温が上がり正しく計測できません。
目覚めたら布団から出ずすぐに基礎体温計を測ります。
基礎体温計は枕元に置いておきましょう。
・舌の裏で測る
基礎体温を正しく測れる場所は舌の裏の付け根の部分です。
ここが体の深部の温度に一番近い体温が測れるので、基礎体温計を舌の裏でしっかり挟んで測りましょう。
・十分に睡眠をとる
基礎体温を正しく測るには、しっかり睡眠をとって体温を安定させる必要があります。
深夜2時過ぎに寝たり朝5時前に起きたりしていては、体が十分に休まらず基礎体温が安定しません。
正確な基礎体温を測るために、最低でも4時間以上の睡眠時間を確保するようにしましょう。
・基礎体温表を付ける
基礎体温表は産婦人科でもらえたり、書店などで販売されています。
基礎体温を測ったらすぐ表に書き込んで折れ線グラフにします。
基礎体温計によっては測った体温を記憶しグラフ化できるものもあるので、表にする時間がない方はこのような高機能の基礎体温計を使うといいでしょう。
・3ヵ月以上計測を続ける
基礎体温はその時々の体調で安定しないこともあるので、1ヵ月間だけでは正確に体の状態を把握できません。
まずは最低でも3ヵ月、休むことなく毎日継続して測り続けることが大切です。
3ヵ月ほど続けると、自分の基礎体温と体の調子の関係や月経リズムがわかってくるはずです。
基礎体温を測ることは自分の体を知るための第一歩です。
基礎体温で妊娠に関わる月経周期や排卵日、そして女性ホルモンのバランスが手に取るようにわかります。
今まで測ったことがなかったという方も、ぜひトライしてみてくださいね。